2023/04/26 14:54

こんばんは。

先日の日曜日、久々に大阪に上陸してきました。
港区〜大正区を華麗にサーキット。

顔見知りの業者さんという業者さんに会って
良品をたくさん仕入れてきました。


歌姫マドンナのエッティーな写真が
プリントされたTシャツ。
おせっせ映画の女優さんだった時代のマドンナですね。

エッティーというか、
やっぱりかっこよくてアーティスティックです。
「こりゃスターになるわ!」
という感じですね。
日本で言う、桜井あゆさんみたいな。


大定番のアドバタイジングロゴ
Hard Rock Cafeの中でもかなりの希少品。
HRCもコロナ禍で大打撃を受けたようで、
その反発で販売した商品ですね。
Port and Companyの肉厚ボディもベリーミント。
これはおすすめです。


よく「大阪の卸業者は焼け野原」
みたいな声を聞きます。
たしかに、副業でせどり(転売)をやる人が増えて、
良い商品が減ってるかとは思うのですが、
私に言わせれば
「アマチュアレベルの話でしょ?」
という感じです。

ちゃんと古着業界に人脈を作っている身からすれば、
対岸の火事です。

無免許でメルカリやヤフオクでショップを展開しているような
素人転売ヤーと、
我々プロの古着屋を
一緒にされちゃあ困りやす。

古物商の免許がありますからね。
まあ万能の免罪符って訳でもないんですけど笑。


で、何故片道1時間半もかけて
港区まで繰り出したかという話なのですが。

久しぶりに舞台演劇を鑑賞してきました。
役者時代からダチをやらせてもらっている方が
出演するので、お誘いいただきました。

「いい演劇に出会えた」
「この劇団の舞台を観られて良かった」
と、心から思いました。

演劇初心者が集まった劇団だそうで
新喜劇を彷彿とさせる定番の人情コメディでした。

はっきり言っちゃうと、
作品の内容が良かった訳でも
役者さんの芝居が良かった訳でもなくて。
敢えて言語化するなら「姿勢」と「探究心」。
そこに触れた途端
「こういうのが観たかったんだ!」
と思いました。

役者さんも、悪い言い方をすれば
「素人丸出し」。
外部から来た明らかに上手い役者さんも何名かいましたが
(先述の私の「ダチ」もそうです。やっぱ上手かったっすわー)

過半数以上の出演者さんはグダグダ。
コメディの命、「間」も上手く捉えきれず、
大切なセリフも喉声でモゴモゴ何言ってるかわからない。

ただ手放しで「逆にそれがいい」という話でもなく、
それはそれで改善点とは思いましたが笑。

私が感銘を受けたのは「探究心」でした。

少し自論を展開しますが、
時折、「演劇に正解はない」という考えを
役者に押し付ける演出家がいるのですが、
私、この考えが大嫌いでして。

確かに正解はないのかもしれませんけど
正確に言うと
「正解はあるけど、誰も見つけられていない」
だと思うんです。

そして演出家の仕事は
「解に辿り着く公式を探す事」
役者の仕事は
「演出家が発見した公式をお客にプレゼンする事」
だと考えています。

ちなみに10年ぐらい前にうけたインタビューの記事で
似たようなこと語ってました笑。
当時22歳とか?だったと思うのですが。
生意気なガキだねえ…。
よく言えば10年間
ブレない、変わらない、演劇観ということですかね。

で、先日見た舞台なのですが、
この辺の意思統一が取れていたように思えました。
確かに演技力は決して褒められるものではないのですが、
それでも「演出家の思いを汲み取って」演じているのが
ひしひしと伝わりました。

三流の役者がSNSでしばしば、
終演後に「作品」や「役」への愛を
駄文で言葉を尽くして語っていたりしますが、
本当の意味で
「作品を愛す」「役を愛す」とは
こういう事だよな!と感じました。

これは演出家さんの能力、というか
人間力ということですかね。
私が現役だった時代、あそこまではできなかったです。

所々、ハプニング的なこともありました。
小道具のコーヒー豆が転がって客席側に来たり、
小道具の手錠がうまく動作しなかったり。
それも見事に「チームで」対応できていたのも印象的でした。
これも役者さんに余裕がなければ為せない芸当です。
ましてほとんどが素人同然の劇団。
この辺からも、演出家さんのレベルの高さが伺えます。

最近は「自称中級者」が作ったような、
小技マシマシの
「どうですか!良いストーリーでしょ!」
「圧巻の演技力でしょ!」
みたいな舞台ばっかりで
正直うんざりしていたんです。
「小劇場にそんな汚いモン持ち込むな
クソ老害がああああああ!!!」
と思ったり、思わなかったり。

そんな舞台ばかり観ていたので、
ああいった
「素人だけど、演劇をこう言う風に捉えています!」
という姿勢をしっかりプレゼンしてもらえたことが
本当に嬉しかったんです。
新喜劇風のワチャワチャとしたサゲの中、
拍手喝采でお客さんたちは笑っていましたが
私、泣きそうになってましたよ笑。

何度でも言わせていただきたい。
「ああいう舞台が観たかった!」
関係者の皆様、ありがとうございました。

劇場から出るとき、その公演のスタッフさんとお話ししました。
その方も私が若い頃から知っている方で、久々にお会いしました。
なんか、すごく懐かしかったです。
演劇やってた頃は楽しかったなあ。まさに青春でした。
とはいえ、その方がいるなんて知らなかったので、
びっくりしてコミュ症を発現してしまい、
あまり喋れませんでした。恥かしい。

「〇〇さん元気ですかね?最近会ってます?」
「劇団〇〇ってまだ活動してんすか?」

もっと話したいこといっぱいあったなって、
別れてからめっちゃ思いました。
もっとスラスラと言葉が出てくる脳と口が欲しい。


あ、あと一つだけ苦言があります。
カテコ前の呼び込み。
主演の方が袖に向かって、
LOVEポーズを切りながらの
「出てこいや!」という発言。

あれはダメです笑。

これは演劇人としてではなく
1人のプロレスオタクとして。
UWF系とアメリカンプロレスを
ごっちゃにするのはいただけませんねえ。

うん、この公演に対するクレームがあるとすれば、
マジでそれだけ笑。

最高の1日でした。
ありがとうございました。