2023/08/01 14:15
どうも。

皆様は「ハードコア・チョコレート」というブランドをご存知でしょうか。
東京・東中野に拠点を構える
ばちばちに渋くてカッコいいブランドなのですが、
ブランドの強みというのが
様々なコラボ商品だったりします。
コラボ商品は主にB級映画やプロレス、
昭和のマニアックなアニメだったりと幅広いのですが、
一貫して言えるのが
「マニアの性癖に刺さりまくる」ということです。
かくいう私も、
コアチョコにぶっ刺されてる人間の1人です笑
そして、何とコラボしても
「コアチョコ臭」みたいなのがばっちり出ていて
めちゃくちゃカッコいいんです!
で、そのコアチョコのTシャツを
3枚仕入れることに成功しました。
しかも全品「ほぼ新品」状態!
これは熱い!
グレート・カブキのTシャツに関しては
サイズが合えば絶対私物にしてました。
マニアにはわかる、これ廃盤のモデルなんです!
それをこの値段で放出します!
正直、販売してしまうのが惜しいぐらいですが、
1人でも多くの方に「コアチョコ」の魅力を知ってほしい、
そして、沼にハマって仲間になってほしい!
そう思っています。
話は変わりまして
以前からアナウンスしていた通り
送料の値上げを実施いたしました。
これまで一律890円でお送りしていた商品は、
今後は940円でお送りさせていただきます。
また、お住まいの地域によってはさらに高くなる可能性がありあすので、
ご確認の上ご購入ください。
ネコポス対応商品に関しましては
これまで無料で配送していたのですが、
今後は290円の送料をいただきます。
よろしくお願いします。
タイトルに示したお話なのですが、
私が芸人をしていた時の先輩で
「平田ぽー」という方がいました。
いましたというか、今も芸人を続けているので、
ぜひ覚えて応援してほしいのですが。
私よりも1年先輩で
松竹に残った「土方兄弟」、吉本に移籍した「黒帯」、
ホリプロにいった「きつね」あたりが同期だった気がします。
(きつねの2人は個人的に仲良くなかったので定かではないです)
平田さんはマニアックなものまねをしている芸人さんです。
ライブが一緒になることが多かったのでネタもよく知っているのですが、
あまりにもマニアックすぎて
元ネタがわからないものも屡々あります笑。
それでも「面白い」と思わせてくれる
テクニックと人柄が
「平田ぽー」という芸人さんの魅力だと思っています。
「見せ方」の工夫も都度都度凝っていて、
ツカミやブリッジを何パターンも試していたり
影の努力を惜しまない本当に真面目な方なんです。
当時の私は
ネタの評判は良かったのですが、
態度がよろしくなかったとのことで
あまり事務所から出番をもらえなかったのですが、
平田さんにインディーのライブを紹介していただいたり、
そのインディーのライブに出演するための事務所の手続きを
全部やってもらったりと、
何かと目をかけていただいていました。
大阪のお笑い好きな方ならピンとくると思うのですが、
「Joy系」のイベントによく出入りしている時期がありました。
Joyも平田さんの口利きだったのですが、
のちに演劇の世界で再会する「ひたかつけんと」さんなど、
自分にとって貴重な出会いがたくさんあった場所でした。
まあ、ネタの観客投票で簡単に1位をとれてしまうライブだったので、
「ここに居ては腐ってしまう」と言わんばかりに
いつしか自然に寄り付かなくなりましたが...
今思えば貴重な時間でしたし、
そんな場所に連れてきてくださったのが平田さんでした。
さて、「平田ぽー」さんを持ち上げる時間はここまで笑。
ここからは私が「恩人」と言っても過言ではない平田さんに
やらかしてしまった罪を告白します。
私が19歳ぐらいの時だと思うのですが、
事務所の昼寄席の手伝いのバイトをしていた時です。
芸歴1〜5年目の所属芸人は、ほぼ強制的に
このバイトをやらされるという文化があったのですが、
私はそれすらも滅多にやってませんでした。
その日はたまたまそのシフトに入っていて、
6人ぐらいで編成された「ハッピ」と呼ばれる
客寄せキャッチ部隊に配属されました。
あまり慣れない仕事とはいえ、
ハッピの中では芸歴は私が一番上。
とは言っても
デビューが早かった分、年齢は一番下でした。
年上の後輩たちに教えてもらいながら、
西成新世界の道を歩く人たちに
「寄席いかがですかー」
「〇〇師匠が出演していまーす」
などと声をかけること2時間ほど。
寒い中、頑張ってはみたものの、
なかなか寄席のお客さんになってくれる方はいませんでした。
後輩たちも
「いつもこんなもんですよ。
僕らはただ賑やかしてれば、それでええんです。」
と、ただ声をかけるだけの機械と化していました。
お昼休憩が終わり、午後の部のハッピの仕事を始める時
私は「ピン!」と閃いて後輩たちを一旦集合させました。
「ここで客寄せをすることを、
事務所は警察に許可をとっているのだろうか。」
「お客さんが集められれば手段は問われないのか。」
後輩たちに確認を取り、彼らに指示を出しました。
「一応俺たちも、端くれとはいえ芸人じゃないか。
ただ声をかけるだけじゃなくて「芸」で人を集めないか?」
説明したところで後輩たちはピンとは来ていない様子だったので、
私は率先して、慣れないピンネタを
結構な熱量で披露してみました。
ネタとは言っても、エピソードトーク的なものだったのを覚えています。
すると、ただ声かけをしていた時よりも
明らかにこちらを見る人の数が増えました。
まあ、ほとんどが蔑んだような酷い表情でしたが。
それでも観光で来ていた風の団体さんが
「お笑いやってるの?俺たち観ていくよ!」
とチケットを買ってくださったことで
ハッピ連中の空気が変わりました。
「ハッピやってて、
本当にお客さん呼んだ人
初めて観ました!」
ああ、本当にただの賑やかし部隊だったんだ笑。
とは思いつつも
「こっちの方が俺たちも楽しいでしょ?」
と説明すると、
後輩たちも客寄せのために様々なことをやり始めました。
不器用な私と違って、
1人コントをやる人がいたり、
ギャグをやる人もいたり。
基本的に盛り上がっていたのは我々だけだったと思うのですが、
それでも何人かチケットを買ってくださる方も
増えつつありました。
終演後、劇場内に戻ると
寄席の運営担当の社員さんが
「今日の客入り凄かったけど、観光客とか多かったのかな?」
と言っていたので、
「今日はハッピのみんなでかなり頑張りました!
いっぱいお客さん集めました!」
と報告すると
「お前、そういうカマシ癖あるよな。
治した方がいいで、そういうとこ。」
と一蹴されました。
「ああ、頑張ったところで褒めてもらえるとか
そういうのはないのか...
本当に賑やかしの機械だけやってればよかったのか」
とは思いつつも、
ハッピをやっていたメンバーは達成感に溢れた表情をしていました。
いい仕事を終えて、テンションが上がったハッピのメンバーたちが
「今からこのメンバーで飲みに行きましょうよ」と
誘ってくれました。
「社員はクソだったけど、皆が楽しんでくれて良かった。」
そう思ってハッピメンバー6人で飲みにいくことにしました。
ただ、いや、
ちょっと待て。
「お、俺がいちばん先輩だ!
俺が奢るパターンのやつや!」
いちばん先輩とはいえ、
最年少19歳の私。
もちろん貯金もなければ、
まだクレジットカードも持っていない時です。
お笑いの世界では
「後輩の財布を見る」なんて行為は、
全裸でネタをやってスベるよりも
恥ずかしいことなんです。
芸人廃業レベルの恥なんです。
当時の私も新人とはいえ、
その感覚は持ち合わせていました。
「ど、どうしよう」
そんな時、あの男が目に入ったんです。
そう。
1年先輩の
平田ぽーさんです。
寄席中、劇場の中での仕事をしていた平田さんを
幸か不幸か発見してしまったんです。
考えるよりも先に
気がついた時にはすでに
平田さんを飲みに誘っていました。
ただ全部言い終わった後に
私の中のほんのちっぽけな良心が
「全然、都合悪かったら断ってもいいんですけどね」
とほざいていました。
しかし、平田さんは本当に優しい方でした。
快く快諾してくださり、さらに
「僕、芸人仲間からあんまり誘われないから
本当に嬉しい!ありがとう!」
というお言葉までいただきました。
痛い、心が。
優しさがズキズキ滲みる。
結局平田さんを含めた7人で
難波までくりだして飲みにいきました。
とはいえ平田さんは
今日のハッピのノリを知らないので、
うまくトークに入ってこれてはいませんでした。
後輩たちがフルテンションで盛り上がる中、
私もそこに乗りつつも
平田さんにも話をフリつつ、
その話を広げつつ、
場が盛り下がらないように
神経を使っていました。
ひとしきり盛り上がり、
結局平田さんにご馳走していただいたのですが、
チラッとみた伝票の額面をみて
「平田さん、本当にすみません!」
と心の中で何度も唱えていました。
帰宅後、家でmixiを見ていました。
当時はまだTwitter黎明期で
mixiの方が人口も多くて、
芸能人のファン獲得ツールとして
大いに稼働していました。
そんな当時の最強SNS「mixi」にて
平田さんが今日の飲み会の事を、
結構な長文で綴っていました。
「芸人仲間とあんまり飲んだりしないから
楽しかった。
髙本くんが誘ってくれて本当に嬉しかった。」
などなど
ポジティブな言葉ばかりでした。
聖人か、あんたは
なんて思いつつ、
優しい言葉の数々に
「良かった!」
と思う反面、
「いや、外に向ける用の発信だから
そりゃネガティブなことは書かないよな」
という、
謎の疑心暗鬼も生まれていました笑。
後日、再び平田さんにお会いする機会があったので
「これは、ちゃんと正式に謝罪しよう」と思い、
平田さんに話しかけにいくと
あちらの方から
「この間は本当に楽しかった。
また呼んでよ。」
と言ってくださりました。
「良かった、本当に楽しんでもらえたんだ」
と、ひとまずはホットしました。
そして、
「私もこういう先輩になろう!」
と決心しました。
後輩に急に誘われても
喜んで気持ちよくお金を払える、
そんな平田ぽーさんのような人間でありたいと
いまだに思っています。
思っているだけで、
多分そうなれてはいません。
追伸
平田さん、あの時マジで有難うございました。
なかなか会えてはいないですが、また飲みに誘ってください。
いっぱい後輩連れて行きます。
以上!